カランコロン鳴る下駄の音は神事と関わりが深い
下駄の音で神様を呼び寄せる
神社を参拝すると、賽銭箱の真上にある大きな鈴を鳴らして柏手を打ち、無病息災、家内安全などの願い事をしますが、どうして音を立てるのかご存知でしょうか。
日本史学者・秋田裕毅は著書『下駄―神のはきもの』の中で、「神事の際に、音の出る道具をさまざまな場面で用いるのは、カミが異界からこの世に顕現するときには、必ず音をともなって顕現すると考えられてきたためである。」と説明しています。
古くから日本人は、神様をこの世に呼ぶためには、音を出す必要があると信じていたわけです。
鈴や柏手だけでなく、神様に願い事を叶えてもらうために、下駄の音が用いられてきました。
今回は下駄の音にまつわる昔ばなしと、お寺の行事をご紹介します。
『たからげた』では小判のために下駄を履いて転ぶ
昔ばなし『たからげた』では、病気の母親を看病する親孝行な息子が、欲張りでケチな叔父からお金を貸してもらえず、途方に暮れていたところ、神様が一本歯の下駄を授けてくれます。
息子は、下駄を履いて転ぶと、転んだ数だけ小判が出る代わりに、少しずつ背が縮んでしまうため、欲をかいて何度も転んではいけないと神様に忠告をされて、必要な分だけ転びます。
ところが、叔父は転ぶと背が縮むとは知らず、何度も転んで、小さな虫になってしまったという話です。
天狗は修行中に一本歯の下駄を履いたと伝えられています。
バランス感覚を養う、猫背を矯正するなどの目的で、多くのアスリートやモデルが使用しています。
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東大寺のお水取りでは下駄を履いて走り回る
毎年、3月上旬になると東大寺二月堂ではお水取りと呼ばれる行事をして、古都・奈良に春を呼びます。 お水取りのクライマックス「達陀の妙法」では、燃えさかる松明を担いだ練行衆が、「差懸(さしかけ)」という無歯の下駄を履いて、本尊のまわりとバタバタ足音をさせて走り回ります。 平たいスリッパのような形ですが、畳表の下に厚板を貼り付けているため、本堂に大きな音が鳴り響きます
大切な願い事をする時は下駄で参拝しよう
神事と下駄の音には密接な関わりがあります。
合格祈願、恋愛成就、商売繁盛など、神社やお寺で大切な願い事をする際、カランコロンと下駄の音を鳴らして参拝すれば、神様を呼び寄せる効果が上がりそうです。
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